子育て(得)情報

「あおもり子育てネット」の過去記事を再編集して掲載しています。

助産師によるいのちのお話出前講座

 「(社)日本助産師会青森県支部 性教育プロジェクトあかり」が、県内の小学校で開いている「助産師によるいのちのお話出前講座」。小学校4年生を(希望により5・6年生も)対象に性や妊娠・出産の知識を正しく伝え、知ってもらうことで、いのちの尊さを理解してもらおうという取り組みです。
 親子間だとなかなかうまく伝えられない、男女の体の違いや、いのちの誕生などを、手作りの教材や劇でわかりやすく説明してくれます。
 例えば、命のはじまり「受精卵」について。折紙の真ん中に針で穴を開け、光に透かして見る。「これがあなたたち一人一人の最初の大きさなんですよ。」 そして大豆を一粒手に取り、「これがあなたたちのいのちがはじまって、7週間目の大きさです。」子どもたちは驚きの声をあげます。
 人形などを使って妊娠中の胎児の様子や、お母さんの体の変化を学び、実際に妊婦さんの協力を頂いて胎児の心音などを聞かせてもらいます。 
 最後に、子供たちが胎児役になり、子宮の模型に入って「模擬出産」を体験します。子どもたちが胎児役ですから、子宮の模型もそれなりの大きさがあります。でもそこから出てくる(生まれてくる)のは、「模擬出産」でも大変なことです。見守っている児童たちも、いつの間にか大きな声で「胎児」に声援を送っていることもあるとか。そして「この世界に生まれてきたこと」を、みんなで喜び合うのです。

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生きてるだけで100点満点

子供達に伝えたいことがあります
いのちの尊さ、誕生の感動・・・
生まれてきたことを
心のそこからすばらしいと感じることが出来る心に

「いのちのお話出前講座」を届けてくれる、助産師さんたちからのメッセージです。


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助産師によるいのちのお話出前講座をうけた子どもたちの感想

 いのちのお話を聞いて、「産んでくれてありがとう」と思い、うれしい気持ちになりました。

       
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 少し怖いお話でした。でもとても大事なお話でした。

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 へその緒の中にある血管の音は、なわとびをとんでいるみたいなひゅんひゅんという音でびっくりしました。

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 お母さんがふんばって産んでくれて、とても大変そうに見えました。でも、うれしかったです。一生懸命に生んでくれて。

       
       
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 「今、お隣にいる友達もみんないのちがあって生まれてきたんだよ」というお話が一番感動しました。

保護者の感想

 親子で一緒に受けることで、どんなことを学んだのかわかり、親として今後の対応に役立つと思います。

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 いのちの大切さに気がついて、長くその思いを持ち続けてくれればと思う。

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 赤ちゃん(人形)を抱っこさせてもらい、とても懐かしく生んだ頃の気持ちがよみがえってきました。

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 いのちのお話を聞いて、きっと子どもたちの心の中には、いのちの神秘や「私にも大切ないのちがあって、お友達にも大切ないのちがある。大人も子どもも赤ちゃんも、男の人も女の人もみんないのちがあって、大切じゃないいのちは、ひとつも無い。」と、いのちの大切さ、尊さが強く残ったのではないでしょうか。
 お母さん方にとっては、女性の一生の中で、とても大きな意味を持つ妊娠・出産の経験を振り返り、個人差はあるものの、喜び・驚き・苦しみ・悲しみ・・・色々な思いの中でその“時”を乗り越えてきたことなどを思い出されたのではないでしょうか・・・。
 「初めて我が子を胸に抱いたときの『生まれてきてくれてありがとう!ずっと、あなたに会いたかったのよ!』と、いつの間にか忘れかけていた、我が子へ、そしていのちへの感謝や感動の気持ちを思い出しました。」というお母さんも多いとか。 

 
 「生きてるだけで100点満点」。大人も子どもも、お互いのいのち、お互いの違いを認め合い、生きていることに感謝していけたらいいですね。

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 (社)日本助産師会青森県支部
    性教育プロジェクト“あかり”
           リーダー 松江喜美代さん
 
 “あかり”のリーダーとして、県内の小学生、母親等にいのちのお話を届けるとともに、“マンマケアまつえ助産院”で母乳育児をはじめ、お母さんと赤ちゃん、子どもたちが心も身体も豊に成長できるお手伝いをしています。



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いのちの大切さをつたえる絵本

「生まれてきてくれてありがとう」 作:鈴木せい子 絵:立花千栄子

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生まれてきてくれてありがとう 表紙

いのちに寄り添う助産師として伝えたいこと

 かけがえのない“いのち”の大切さと重みを、少しでも子どもたちの心に刻み込んでほしい。もう一度親と子の関係を見つめ直すきかっけになってほしい。この世に生を受けた“いのち”が、みんな、みんな幸せになってほしい。そんな願いを絵本にしました。
 「生まれてきてよかった、生きていてよかった」と思えるよう“いのち”をしっかりと守り、人間らしく輝かせる営みこそ子育ての基本です。
 
 内面の育ちこそ本当の生きる力をつけてくれます。「あなたは我が家の宝物、生きているだけで百点満点」だということを伝えながら、心に栄養を注ぎこんでいただければと願っています。  
 子どもたちや親自身の内面の育ちへの気づきををうながす上で、本書が少しでもおお役に立てれば幸いです。子どもから大人まで読んでいただける絵本だと思います。
  ?生まれてきてくれてありがとう あとがき(抜粋)?



生まれてきてくれてありがとう・助産師によるいのちのお話出前講座へのお問い合せ先

マンマケアまつえ助産院 TEL 017-743-9550
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レディースサポートほほえみ  TEL/FAX 017-742-3535
月曜日?金曜日 10時?16時

日本助産師会青森県支部が主催する、無料電話相談です。

p035lis.gif 育児のことが心配、自身がない・・・
p035lis.gifもっと母乳が出るようにしたい
p035lis.gifなかなか妊娠しない、不妊症なの?
p035lis.gif更年期ってどう過ごしたらいいの? 
p035lis.gif赤ちゃんをお風呂に入れて欲しい  などなど・・・                

女性の心とからだのご相談を、助産師がうかがいます。
    一人で悩まないで一緒に考えてみましょう。


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癒しの輪~「癒しの子育てネットワークつがる」主宰者に聞く~

 『癒しの子育てネットワークつがる』の主宰者として様々な活動を展開し、「癒しの輪を広げていきたい。」と言う津島弘美さん。その活動の拠点、旧金木町のご自宅でお話をうかがいました。

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 主な活動は、『抱っこ法』の普及と実践です。その大きな特徴は、子どもに心配な症状や困った行動が現れた時に専門家に癒してもらうのではなく、自分でわが子を癒せるように応援していくことです。そして心配な症状や困った行動というのは、本来のステキな自分を見失った状態であって、決して子どもが困った子になったわけでも悪くなったわけでもないという見方をしているところです。
 人間の本質は、誰もが知性的な可能性と自然な愛に溢れている存在であると認識しています。ですから、問題行動をしてしまう子であっても虐待してしまうお母さんであっても、責めたり非難したりすることはありません。その行動をしてしまう背後には必ず誰にも理解してもらえなかった沢山の苦しみや悲しみが隠されていて、必要なのは指導やアドバイスではなく温かく心を抱きしめてもらうことだからです。本来のステキな自分を取り戻していく働きを癒しと言います。

  金木町子育て講座 049.jpg 津島弘美さんa021cut.gif  a014cut.gif  

 誰でもが沢山の可能性や個性を持って生まれてきます。ところが生れ落ちた瞬間から差別や比較、あるいは暴力を受けるなど心に痛手を負う体験を重ねていく人も多いのです。それは親からの場合もあるし、学校でいじめにあってそういう思いをするということもありますよね。
 心が傷ついた時に、それを誰かに話すことができて、その痛みを泣いたり怒ったり感じた気持ちをありのまま表出し理解してもらうことができたら心の傷は癒されます。それが人間に備わった心の自然治癒力ですから。でも残念ながらその自然治癒力を発揮して傷を癒すことは、日常においてとても難しいのです。なぜなら、この社会は感情を表現することを良しとしない風潮があるからです。「大人が泣くなんて、大人気ない。」というように。
 そして大人が感情を抑圧する苦しい生き方を強いられているので、その影響は子どもにまで及んでいます。子どもの泣き声にイライラしたり泣かせない子育てをする人が多いのは、泣きたい気持ちや怒りたい気持ちを子どもの頃から抑圧されているからなんですね。

 心の自然治癒力を発揮できずに苦しみや悲しみを心にしまいこんでいると、誰でも「自分はダメなんだ」、「自分には力がない」と自己否定の気持ちを抱き本来持っている良さが発揮できなくなるばかりか、不本意ながらかえって周囲を困らせるような行動をしてしまうのです。だからこそ本当の気持ちを話して理解してもらえる場や、心の傷を癒し自己信頼や自己肯定感を取り戻せる場を提供していきたいと思うのです。抱っこ法は子どもだけではなく、親子で一緒に癒される。そんなところもいいな、と思うのです。

 抱っこ法の個人セッションは自宅で。(注:ホテルの一室ではありません。)
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 子どもに上手く接することができなかったり子どもに何か問題が起こった時、お母さんが責められることが多く、自分を責めているお母さんも多いですが、それは決してその方の個人的な能力のなさや努力の足りなさのせいではありません。人間は自分が体験したこと以外は、学ばない限りできないのです。ですから生い立ちの中で親から十分に愛を受け取ることができなかった場合、誰でも子育てが難しくなるのです。でもお母さんが実の親以外の人からでも、愛を沢山受け取り心が満たされると、頑張らなくても自然に子どもを優しい眼差しで見守ることができるようになるので、お母さん同士が心を開いて悩みをわかち合い、支え合い、助け合える癒し塾や自助グループが沢山あったらいいな、と思うのです。

 何でも一人でやることが大人であり自立しているということではありませんよね。本当の自立は、自分に必要な時には助けを求めることができること。親だからといって、何もかも一人でやろうとしなくて良いし、そんなことは誰もできません。いじめや虐待の経験から、人を信頼できにくい方や自分の気持ちを話すことが苦手な方もいらっしゃると思いますが、どうか苦しい時には助けを求めて、まずは自分を楽にしてあげて欲しいと思います。子どもはいつもお母さんのしあわせを願っているので…。

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 “癒し”に関するたくさんの資料も準備してあります。   

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 詳しい活動内容は、『子育て情報:癒しの子育てネットワークつがる』をご覧下さい。

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いじめは、いけないこと!

 いじめによる痛ましい事件が毎日のように報道される中、取材で会った沢山の方々がそのことに心を痛めていました。特に印象に残ったお話を紹介しましょう。

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a002icn.gif私も小学生の頃、いじめられていたことがあります。その時、両親に一番言ってもらいたかったことは、「あなたは、悪くないよ。」とか、「学校に行けないなら、無理して行かなくていいよ。」ということでした。両親も先生と連絡を取るなど最善を尽くしてくれてたんですけれど。でもやはり本当に言って欲しかったことはその言葉です。
 また、「いじめはいけないこと。」と認識するだけではなく、「なぜいじめるのか。」ということを理解していくことが大切だと思っています。幸せな人は、『いじめ』なんかしませんよね。

a001icn.gif『いじめ』は避けられないことなのかもしれないけれど、人間の力や知恵で解決していくことができるはずです。いじめる側は軽い気持ちでもいじめは憲法違反にもなることを伝えます。またその一方で、「あなたはあなたのままで大丈夫なんだよ。」、「あなたは愛されるべき大事な存在。」、「逃げることも立派な選択。」と伝えます。
 大人として、子どもたちに惜しみない愛情をかけ続けたい思っています。いじめる側も愛情は不足しているはずです。大人の愛情がいじめる側の要因を減らしてくれるのではないかと考えています。

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 成人式のニュースの中に、今年二十歳を迎えた人たちの半分近くが、なんだかの形で『いじめ』を体験しているとありました。陰湿な『いじめ』は、人を信じられなくするそうです。そして、何年たっても忘れられない心の傷となることもあるでしょう。
 そんな人が子育てすることになったら…。それは辛いものになるだろうことは、容易に想像できますよね。子育ては、いろいろな人たちと助け合わなければならないことが多く、そのためには人を信頼することが大切ですから。
 信じられないことに、「いじめられる側にも問題がある。」という発言をいまだに聞くことがあります。どんな理由があっても、いじめられていい人などいないはずです。そのことを毅然と言える大人でありたい。また、いじめる側の問題にも目を向けていける大人でありたいと思います。
 『いじめ』は『育児不安』にもつながっているらしい。このことも忘れないでいたいものです。

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